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第63話 ーー接触 ⑤ 蒼sideーー
蒼の腕に力が入る。
「痛いよ、蒼……」
「伊吹、これから何があっても孝司さんとは関わるな」
蒼は伊吹を抱きしめながら言った。
「え?どうして?」
「どうしても…。お願いだよ。うんと言って……」
言いたい。
本当は伊吹に全部言いたい…
だけど、ごめん。
今は伊吹に話すことはできないんだ……
伊吹の耳元で話す葵の声は震えていた。
「……。わかった。もう関わらないよ…」
「ありがとう。好きだよ伊吹。ずっと俺のそばにいて……」
「ずっと蒼のそばにいる……。だから安心してよ」
伊吹に抱きしめられた蒼は、心の底から
『伊吹を護りたい‼︎』
そう思った。
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