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第62話 ーー接触 ④ 蒼sideーー

「伊吹、何があった?」 孝司の車が見えなくなって、はじめて蒼は伊吹の方を見た。 「たいしたことじゃないよ…。柚くんと…」 「柚の事⁉︎」 蒼の眉間にシワがよる。 「それだけ?」 「柚くんと蒼のこと…」 「‼︎」 蒼は驚き、目を見開いた。 まさか柚が俺に相談してるのに、気がついた⁉︎ いや、もし気がついてたなら、わざわざ伊吹に聞きにきたりはしないはず… じゃあ探りをいれにきた? 「それで何か言ったの…か?」 「言ってない。言う前に蒼が来たから…」 少し困った顔で、蒼を見つめる伊吹の姿があった。 「伊吹は何もされなかったのか?」 蒼は目で確認できるところに、何か異変がないかチェックする。 見たところは傷もない。 隠れたところは? 「?何もされてないって何を?」 蒼の言っている意味がわからないと、伊吹は首を傾げた。 「なにもなかったら、いいんだ…。本当に良かった……」 蒼は目を潤ませながら、伊吹の顔を見て、そして、力強く抱きしめた。 本当によかった…… 本当に…… 伊吹に何かあったら俺は…… これでわかった。 伊吹には絶対、柚のことは言えない。 もし話して何か知ってると孝司さんが気づけば、伊吹に危害が加わわるだろう。 だから、このことは絶対に知られてはいけないんだ。 決着がつくまで‼︎

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