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第80話 ーオメガ専門病院 ③ 伊吹sideー

「あの、それで俺はこれからどうしたらいいですか?」 恐る恐る伊吹が聞く。 「それなんだけど、簡易用の検査キットで検査して欲しい。一応すぐに結果は出るけど簡易用だから、後で普通の検査を受けてもらわないといけないんだ」 「はい」 「それで結果を見て、とりあえずの薬を出す。伊吹くんの場合はもうすでにフェロモン出てるから、ここで抑制剤を飲んでもらって家の人か、信頼できる人に迎えに来てもらう。それが流れかな?」 瑆は伊吹が安心できるようにと、優しい口調で話しかけた。 「伊吹くん。迎えに来てくれそうな人いる?いなかったら家まで送るから安心して」 「信頼できる人はいるんですが、その人、アルファで……」 蒼はアルファだから、フェロモン当たるとラットになるかも…… 「そっか…。じゃあフェロモン落ち着いてから、迎えに来てもらおうか。僕が送るよりそっちの方が安心でしょ?」 瑆が微笑んだ。 初めて会った時からだけど、この人は信用できるって思ってしまう。 雰囲気なのかな? 「それじゃあ検査するね。血液検査だから少し採血するよ」 採血‼︎ 採血と聞いて、伊吹は少し身構えた。

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