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第79話 ーオメガ専門病院 ② 伊吹sideー
「どうぞ、入って。今、飲み物持ってくるよ。いつも何飲んでるの?」
「お砂糖入りの…ホットミルクを…」
「お砂糖いりのホットミルクね。了〜解」
瑆は部屋をでた。
結局ついてきてしまった……。
あの後、伊吹は瑆の『オメガ専門病院』について行った。
外観は町医者のようだったが中に入ると、専門病院ならでは…、というような作りと機材が置いてあった。
全ての個室のドアは密閉されているようで、防音部屋のような分厚いドア。
診察室の隣には個室があり、そこにはベットがあるが簡易ベッドではなく大きなベット。
置いてある機材も名前はわからないがエコーや、検査キット、分厚い医療用の本が沢山並んでいた。
休診時間だからなのか、病院の医師用の休憩室に通された伊吹は1人、ちょこんとソファーに座り、瑆の事を待った。
今、俺ってフェロモン出てるんだ。
急に出だしたのかな?
蒼は何も言ってなかったし…
「お待たせ。はい、ホットミルク。お砂糖の量わからなかったから、まだ入れてないんだ」
「ありがとうございます」
伊吹の前のローテーブルに、ホットミルクと角砂糖が置かれ、伊吹はそのホットミルクに角砂糖を2つ入れた。
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