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第1話

「あっ…ああ…いいッ!…ンッ、ソコ…もっとぉ…っ、」 若干暗めに落とされた照明の灯る薄暗い部屋の中で… 「ッ、いいの?ここが…、ッく、ひい君の身体は、ッ相変わらず素直だねぇ…、」 広いクイーンサイズのベッドの上で、全裸で仰向けに寝そべり 緩やかに腰を上に突きだす感じで動かす男性の上で… 「んっ…素直なの…、はっ、ン、…好き…でしょ…?しゃちょーさん…?、」 その男性よりは幾分細身の…まだ男性と呼ぶには未熟な感のある身体を 快感で(よじ)らせながら――やはり全裸で跳ねるように腰を振る 男体(なんたい)の姿があり―― 「うん、好きだね。」 男性が小刻みに腰をスライドさせ 自分を受け入れている少年の…最も感じやすいであろう小さなシコリを 何度も自身のカリの部分で擦りあげる… すると少年はその刺激に呼応するかのように自らもナカにある男性のモノを 締め付け、口の端からだらしなく(よだれ)()らしながら腰を振る… 「ぁ…いいっ、ッん、ソコッ、んぅッ、ソコいいッ!  ッ、ソコ、コリコリされるの…さいっこぉー…っ、」 微かにヌチュッ、ヌチュッ…と湿(しめ)り気を帯びた音と 熱を帯びた二人分の息遣い… それとギッ、ギッ、と規則正しくベッドが微かに(きし)む音が辺りに響き… 二人は互いに腰を揺らしながら互いの肉体を貪り合う… 「あっ…あっ、ンぁ、ぁ…はッ、」 「くっ、ふっ…、ンッ、、」 濃厚な情事の色を色濃く含んだ空気が漂う中… ギッ、ギッ…と――ベッドを軋ませる音と二人の呼吸音は徐々に早く 激しくなっていき―― 「あっ…あぁあっ!はっ、はぁっ、はっ、いく…っ、  ンッ、もう…、ッ、イッちゃう…っ!」 「ッイク?なら…私もそろそろ…っ、」 下で仰向けになっている男性が上で腰を振る少年の腰を 逃げられないように強く掴み 自分の腰の上に少年の腰を引き落とす感じでグッと下に向かって押えつけ 自分は逆に更に強く腰を下から上へ… 自分を受け入れている少年のナカを(えぐ)る様に突きあげ始め 「ひあッ?!やっ、ああ”ぁあっ!」 男性の上に乗る少年が甲高い悲鳴を上げる 「待って…っ、ひンっ、あっ、ああっ!ちょっとまっ、」 「ッ、何故…?もうイクんでしょ?くッ、ならこのまま――」 男性は更に強く早く少年のナカを穿(うが)ち 余りに激しい下からの突きあげに、遂に上体を起こしていられなくなった少年は 男性の厚い胸板に両手を突いき、男性が下から激しく穿つつど ガクガクと力無く揺れながら切なげな吐息と共に(せわ)しなく喘ぐ… そして―― 「あっ、あっ、あっ、イク…イク…っ、も、ッ、あっ…  ああ”ぁぁあぁ”あ”あっ!」 「ッ、―――くぅッ、」 男性は最後にひと際深く少年のナカに自身のモノを穿つと 少年はピンッ!と男性の胸に突いた腕を突っぱねながらのけ反り 男性のモノが細かく少年のナカで震えると 男性はコンドームの中に溜まりに溜まった精を吐きだし 少年は小刻みにその身を震わせ、亀頭の先端からピュルピュルと男性の胸や腹に 白濁とした液をまき散らすとそのまま力無く男性の胸板の上に倒れ込み 二人はそのまま果てた… ※※※※※ 「…今日この後の予定は?」 男性が自分の胸に顔を(うず)めている少年の髪を優しく()でながら 少年に尋ねる 「ん…無いよ?」 「だったらこの後一緒に食事にでも――」 「…だ~め。」 「ひい君…」 「(ふじ)しゃちょーも知ってるでしょ?ウチの兄貴が(うるさ)いの…」 少年が男性の上から下り、その隣に裸のまま仰向けに寝転がる 「ああ…確か――やたらとキミの行動を監視してくるっていう…」 「そ。両親なんか僕が外で何やってようが見向きもしないのにさ…  兄貴だけがやたらと僕に構ってくんの。嫌ってる癖に…」 少年が家での自分の立場を思いだし、その表情を微かに歪ませる… 「…両親にとって必要なのは  優秀で、見た目が良い、将来が約束されているαの兄だけ…  兄もそれを分かっているから普段僕を見下して  顔を合わせれば露骨に嫌な顔して(ろく)に口だって聞かない癖に  僕が“バイト”に出かけようとする時だけあからさまに嫌な顔しながら  『いい加減バイト先教えろ。』『何のバイトしてるんだ。』  『お前がバイト先で何かやらかしたら学校で非難されるのは俺なんだぞ。  バイト先くらい言え。』  『…今度帰りが遅くなる様だったら、お前の携帯解約させるから覚悟しとけ。』  …とかホントもう…嫌ってんならほっときゃいいのに  僕が“バイト”の日だけはやたら口うるさく絡んでくるから  メンド臭くて仕方が無い…」 ハァ~…と少年は溜息を吐く 「…それって――心配されてるんじゃ…」 「ナイナイ!それだけは絶対に無いって!  どーせ僕が“バイト”で何かやらかした時  自分に火の粉が振りかかんのが嫌なだけなんだよ…みんなそう…  誰だって出来の悪い身内が何かやらかしたせいで  自分まで悪く見られんのは嫌でしょ?  だから“監視”したいだけなんだよ。兄貴は。僕の事を。」 少年がクスッと力無く微笑み、ベッドからゆっくりとその身を起こす… すると男性が優しく少年の手を掴み―― 「…ねぇひい君…」 「…なに?社長…」 「前から言ってるけど――そろそろ私と一緒に住まないか?  こんな“バイト”してるだって――あの家から一刻も早く出たいから…なんだろ?  だったら私と一緒に暮らせば“こんな事”しなくても私が――」 「…ダメ。」 「ひい君…」 「…社長の厚意は嬉しいんだよ?けどダメ。  前に僕が社長の申し出を断った時、僕言ったよね?  『αとだけは一緒に暮らしたくない』って…」 少年がちょっとウンザリとした様子でベッドから立ち上ろうとするが 男性が少年の手を引いてそれを阻む 「…社長…」 「キミがαを嫌っているのは知っている…その“理由”も…  けれど私は――」 男性がベッドに肩ひじを突き 上体を起こしながら少年に向け、言葉を(つむ)ごうとしたところで 少年が人差し指を男性の唇に押し当て、紡ごうとしていた言葉を(さえぎ)る 「藤社長…その言葉は――Ωにでも言ってやって…  βの僕に言っても意味無いよ…?」 少年は男性に向け、寂し気な笑顔を向けながらそう言うと 自分の手を掴む男性の手を振りほどき、全裸でバスルームへと姿を消した…

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