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甘い生活…?☆2
*** 遊・side ***
急いで支度をして 待ち合わせの駅に着くと・・・
赤いコート、チェックのマフラーに顔の半分を埋めた
晴臣さんが待っていた。
なんていうか・・・・、
この人 ホントに成人してんのかなぁ?
ってくらい・・・若く見えるんですけど。
若くっていうか、下手したら子どもみた・・・あ、
いや、とにかく可愛らしいんだよね、うん。
『あ!ゆーうー!』
手を振る姿も、子どもみた・・・あ、
いや、小動物みた・・・あ、
と、とにかく可愛いんだよね!!
そんなことを思いながら歩いていくと・・・
一緒にいた晃くんに気づいた晴臣さんが
驚いた顔をした。
『あれ?晃も来ちゃったんだっ!』
『・・・え?なにそれ。俺は来たらダメなのー?』
晃くんが不満そうに口を尖らす。
『え。いや、ダメ・・・じゃないけど・・ダメ・・・』
『えー??何それー!』
『だって、俺 遊にメールしたのに』
『遊と俺は一心同体なの!』
『え~?そんな事言われても・・・』
悩む晴臣さん。
すると、突然 何かを思いついたように
晃くんに提案した。
『あ、そうだっ!英道・・・!
英道が1人で家にいて暇してるからさ!
晃、会いに行ったら?』
『はあ?なんでよ?』
ブスーっといじける晃くん。
『いいから!俺、遊と出掛けたいから』
そう言って
強引に僕の腕を引っぱって歩きだす。
『え?ええ?ちょっと待って!
晴臣さ・・・・晴臣ぃぃーっ!』
『呼び捨てすんな!後で会おう!じゃあな!』
僕は何も言えず、何も出来ないまま・・・
晴臣さんに引きずられ、その場を後にした。
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