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甘い生活…?☆40

* * * 晴臣・side * * * 『・・・ル!ハル!』 英道・・・・? 英道・・・・・! 怖い・・・・! 怖い・・・・っ! ───助けて!!! 『晴臣っ!』 『っっ!!』 英道の・・俺の名前を呼ぶ声に ──はっ、と我にかえった。 だんだん目の前の景色がハッキリしてくると・・・ 心配そうに覗き込む、英道と目があった。 『ハル、大丈夫か?』 『・・ひ・・で・・・、ごめ・・・・ごめん、俺・・・・』 心臓がキリキリ痛い。 寒くて、怖くて、体が・・ 勝手に ガタガタ震える。 どうしよう・・・・ やっぱり、俺は・・・・ ダメ・・・なのか・・・ もう、このまま・・・ 前に進みたくても 進めなくて 同じ場所で立ち止まったまま・・・ アイツらの幻に囚われて・・・ 英道を悲しませる事しか出来ない・・・ 悔しい・・・ ぼろぼろ涙が溢れる。 悔しい。 悔しい・・・。 その時、英道が俺をギュッと抱きしめ 優しい・・・どこまでも優しい声が 俺の耳に吹き込まれた。 『ハル、大丈夫。お前は大丈夫だ。 俺がいる・・・俺がお前を守るから・・・・ だから前に進もう。・・・俺を信じてくれ。』 英道の大きな体に すっぽりと包まれて・・・・ 冷えていた心が 少しずつ 温もりを取り戻していく・・・・ そんな気がした・・・・。

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