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誤解と誤算☆おまけ☆1
* * * 晃・side * * * *
────翌日。
結局、2限めからは講義があったので
少しだけ ゆっくり家を出て、
雪の残る道を 歩く。
珍しくて なかなか楽しい体験だったりした。
たまに、だから いいんだろうけどね?
そして、昼休み。
『うふふ。可愛い!』
保健室を訪ねた俺たちは、保険医に
バシャバシャ写真を撮られていた。
『あのぉ・・・もう いいっすか・・・』
『ああんっ!まだまだ!!』
キモい。
「あぁん」って、なんだ。
遊なんて、顔がひきつってるよ・・・。
ま、俺も似たような顔だろうけどさ。
何10枚?か撮って、やっと満足したらしく
俺たちは解放された。
そろそろ 出ようと、遊と目配せをして
立ち上がる。
────すると、
『あ、ねぇねぇ。』
と、呼び止められた。
『はい・・・・?』
まだ、なんか あんのか・・・。
もう、仮りは返したハズ。
すると、何やらカバンの中をゴソゴソ漁って
『これ、君たちの?』
と、茶色の紙袋を取り出した。
『────っっ!!な・・・・っっ!!!!』
『あ・・・・・そ、それ・・・・・・//// 』
突然、見覚えのある・・・紙袋が目の前に
なんの前触れもなく現れて、
俺も遊も、咄嗟にごまかす事も出来なくて
石のように固まる。
『んふふ♡やっぱり~♪
えっとね~?君たちのマンション行った時~
裏の駐車場に車 停めて~、歩いてたら
偶然 見つけたんだよね~。
前の日にケンカしたみたいな事、言ってたから
もしかして~?と思って拾っといたの~♡』
『な・・・!?な・・・、ななな・・・・っ!』
『んふ♡何で分かったのかって~?
・・・えっと~、・・・何となく、かな~?』
『な・・・な・・・・なんとなく?』
『うん。あ、でも もし違ってたら
俺が、もらっちゃおうと思ってたんだけど~』
と!にっこり笑って紙袋を俺に差し出した。
『はい。じゃあ、返すね♡』
『へっ////!?・・・いや・・・こ、これは・・・・・・』
『まぁまぁ。照れなくても大丈夫♡ほら♡』
そう言って、グイグイ俺の手に押し付けてくる。
もう、コレ は俺たちの物だと
確信しているらしい。
なんなんだ!
恐るべし!
これって
おネエの勘ってやつ!?
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