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最強の来訪者☆1

* * * 晴臣・side * * * ある土曜日の朝。 何日か前に降った雪もすっかり解けて、 あんなに寒かったのがウソのように 暖かくて 絶好のお出掛け日和! ちょっと遠出して アウトレットの店にでも行こうか、って 英道と話して・・・ っていうか 車があると、こういう時 便利だよな~。 いっぱい買い込んでも、 帰りの荷物の心配しなくていいし。 痴漢の心配もしなくていいから 気楽だし。 ・・・なーんて、な。 『よし、行くか。』 『うんっ!行こう行こう~♪』 出かける準備を済ませて、 ルンルンで玄関へと向かう。 ・・・その時、スマホが鳴り出した。 誰だよ~、タイミング悪いな~。 と、ポケットから出して、名前を確認する。 『・・・・・・げっ!』 途端に、背筋にヒヤリとしたものが走り、 血の気が引いていく・・・気がする。 ヤ、ヤ、ヤバいっ! ヤバいっっ! ヤバいってーっっ! コ、コイツ・・・あ!い、いや、この人は・・・ 出来れば、出来ることならば、 会いたくない・・・! 俺の1番 苦手とする最強の・・・・ 『・・・・・・・・・||||||』 画面を見たまま、出ようとしない俺に 英道が不思議そうに聞く。 『・・・出ないのか?』 『で、出るよ!?出ますっ!!』 ホントは出たくないけど! 出なきゃ・・・ 出なきゃ、俺の命が危ない・・・っ! 俺は姿勢をただし、何度か深呼吸をしてから 震える手で通話ボタンをタップした。 『は、は、は、はははははい!』 『はーるーおーみーぃー!?』 聞こえるのは、超 不機嫌な声。 お、怒ってる・・・っ! 最悪だ、最悪だ、最悪だぁーっ!! 『はいっ!晴臣ですっっ!』 超 不機嫌なその人は、静かに・・・ (でも、怒ってるのは明白な声で) 話す内容は・・・ その、存在よりもなによりも とんでもなく恐ろしいもの・・・であった。

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