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大好きなので☆8
公園で話をして、仲直りのキスをした僕たちは、手をつないで電車に乗って、家まで帰って来た。
家に着くなり、「お腹が空いた~!」と、
大騒ぎする晃くん。
やっぱり、お昼は あんまり食べられなかったみたい。
早速、村田さんが作ってくれたタッパーを開けると・・・・・。
大きな おにぎりが4つに、
唐揚げ、玉子焼き、肉団子、
焼き鳥に、きんぴらごぼう
枝豆とプチトマトが彩りに添えられていた。
『わ、すげー!』
キラキラと目を輝かせる晃くん。
あの短時間で・・・スゴいなぁ。
僕も もっと美味しいもの作れるように頑張らなきゃ。
ニコニコ嬉しそうに、唐揚げを頬張る晃くんを見ながら、考える。
そう思うと・・・
薫さんの店のバイトもいいかもなぁ。
晃くんは嫌がるだろうけど。
前、酔っ払いが絡むから、居酒屋はダメって言われたんだよね。
ちょっと言ってみようかな・・・・。
『ね、晃くん。僕ね?
さっき、店長さんに 居酒屋で バイトしないかって言われたんだ~』
『・・・・ぐっ?』
晃くんの顔がみるみる真っ赤になっていく。
おにぎりを喉に詰まらせたみたいで、胸を叩いたり、足をバタバタさせて悶える。
それでも必死に首を横に振っている。
思った通りの反応をする晃くんが おかしくて、お茶を渡して 背中をさする。
『ふふっ・・・・ウソだよ』
そう言って、大好きな背中に抱きついた。
晃くんをからかう薫さんの気持ちが少し分かったかも・・・?
料理は、自分で勉強しよう、っと。
本屋のバイト、好きだしね。
******おまけ・終わり******
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