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夏休み:初めての旅行☆15
『だっ、だだだ大丈夫 !?』
『えー?うん。だいじょーぶ・・・///』
『いや!いやいや!何で飲んじゃうのー ?!』
『え・・・・・・・ダメ・・・?』
『ダメだよ!ダメ!』
力いっぱい否定すると、遊は不満そうに
じとーっと俺を見てくる。
『晃くん・・は、僕の・・・飲むのに・・・・?』
『はい・・・・・・?』
いや、俺は飲むけども!俺は!
『俺は いーの!』
『・・・・・・・何で?』
『え、えっと・・・お腹、丈夫だから!』
『・・・・・・僕も丈夫だよ?』
いや・・そ、そうだけど・・・・・・!
『えーと・・・・ま、不味いじゃん!』
『あー、うん。おいしくはないよね』
いや、だから・・・・・えーと。
『おいしくないから、
好きな人のじゃないと飲めないよね・・・?』
と、遊。
『うん!そのとおり!』
と、俺。
『じゃあ、いいよね?』
『うん』
あれ?
『さ~、露天風呂 入ろっかな~ ♪ 』
満足そうに にっこり笑った遊は、
さっさと浴衣を脱いで、扉を出ていく。
『・・・・・・・・・・・・・』
あれ?
なんか・・・言い負かされた・・・
なんか・・・・最近、
こういうのが増えてきた気が・・・・
なんていうんだろ・・
尻に敷かれる・・・?的な?
『晃くん、早くぅ~!』
『あ・・・、はーい!今、行くぅ~!』
・・・・・ま、いいか。
俺も浴衣を脱ぎ捨て、後を追う。
外のお風呂は、
星がキレイで、
風も気持ちよくって、
誰にも邪魔されず、2人きりで・・・・・。
満点の空を見つめながら
逆上せるギリギリまで
満喫した俺たちなのだった。
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