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合コンと告白の行方★8
*** 晃・side ***
熱い・・・・
熱い・・・・!
体のあちこちが・・・
全部が・・・
中心が・・・
熱くて 熱くて
どうにか なりそう・・・!
このままじゃ、ホントに・・ヤバい!
俺が好きなのは遊なのに・・・
遊しか いらないのに・・・
でも、体を渦巻く熱は
容赦なく俺を追い立てる。
誰でもいい
誰でもいいから・・・
この熱を何とかしてほしい・・・!
なんて、思ってしまう自分がいて。
この女とすれば・・楽になれる?
このままの状態は・・・つらい・・・苦しい。
どうしよう・・・!
遊・・・・・!
ぐるぐると色んな感情が。
俺の手を握る真美の手に力が入る。
『─────!!』
妖艶に笑う真美。
手の中の柔らかさ。
ダメだ・・・ダメだ!
考えちゃダメだ・・・!
でも・・・・・
でも・・・・・!
もう・・・・
もう・・・・っっ!
押し倒してしまおうか・・・と衝動にかられた、
その時。
他の誰かの声が聞こえてきた。
『なんだ~?志田、酔ったのかぁ?
篠宮・・・は、寝ちゃってるじゃん。』
その声に、パッと手を離す真美。
我にかえる俺。
た・・・助かった・・・・!
でも、コイツから離れないと・・!
どうにか ここから・・・
遊と逃げられないだろうか・・?
声を出そうとした時、真美が…
『あ、大丈夫です~。私が面倒見るんでぇ』
と、答えてるのが ぼんやり聞こえる。
くそ・・・っ!
状況を説明したいのに・・・・
頭も口も上手く回らない。
『えー?今から二次会 行くよ~?
あぶれたメンバーで。ていうか、この2人 もう無理だろ?タクシー呼ぼうか?』
『あ、私が送ります・・・っ!』
『え?でも、男2人だよ?どうすんの?』
『えっと・・・少し・・・待ってみます!少し酔いがさめるまで・・待ってみて・・それから送ります!』
『・・・2人を君が ひとりで?』
『あ・・・はい。大丈夫です!』
『え?ホントに?出来る?』
『はい!だから気にせずに 皆さんで行って下さい!』
『・・・・・・??ふーん・・・??
・・・・で、志田は?それでいいか?』
よくないっ!
冗談じゃないっ!
『いいです!いいです!』
『・・・・・・・・っ』
『キミに聞いてないから。
志田、この子に任せていいのか?』
『・・・・・・・っ』
首を横に振る。
『志田くん、無理しないで?私が・・・』
『・・・かえ・・・る・・・・』
体を触る手を振り払い、必死に声を絞り出す。
『・・・・触るな・・っ・・!』
帰りたい。
帰りたい。
『・・・・・・だってさ。
本人がそう言ってるんだからいいよな?
タクシー呼んでくる。高橋さんは二次会 行くよ?』
『・・・・っ・・、は・・い・・・・』
悔しそうに真美が頷く。
『じゃあ、志田、待っててな?』
そう言うと、助けてくれた男・・・合コンを持ちかけてきた友人が、真美の手を掴み 部屋から出ていった。
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