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晃の受難☆18

*** 遊・side *** 朝、テレビで見た天気予報どおり、暗くなってから雨が降り始めた。 本屋でのバイトを終えて、少し早足で家への道を急ぐ。 今日・・・晃くんはバイト 休みだったから・・・ 洗濯物は入れてくれたかな? でも、晩ごはんは、まだ だろうな・・・ 早く帰って、美味しいもの作らなくちゃっ! 何を作ろうかな~って 考えながら歩いていると、 あっという間に、マンションに着いた。 『ただいまー』 シーン ・・・・・あれ? いつもなら、すぐに出迎えに来てくれる晃くんが・・・出てこない? 晃くんのスニーカーもあるし・・・ キッチンの灯りも点いてるし・・・ 家にはいるはず・・・だよね? ・・・・・・・・・? とりあえず、荷物を置きに自室へ入る。 ダイニングに戻ると、洗濯物がハンガーをつけたままの状態で、床に無造作に置いてあった。 晃くんは、几帳面だから・・・こんな風には 普段はしないはず・・・なのになぁ・・・ ちょっと不安になりつつ、 晃くんの部屋のドアを叩く。 『晃くん、いるー?』 声をかけてから、耳をすますと「いるよー」 って声が返ってきた。 あ、よかった・・・・! ドアを開けると・・・真っ暗な部屋で、晃くんがベッドに寝ていた。 具合が悪いのかと 聞いたけど「大丈夫」 って言う晃くん。 でも・・・何でか上半身だけ起こして、腰を振ったりしている・・・けど・・・・ んん? ――何の・・・確認? ・・・・? ・・・・・・・? よく・・・分からないけど、病気ではなさそうなので、急いでご飯を作ることにした。 つい晃くんの様子が気になって、 晃くんを凝視してしまったけど・・・ しばらくして、晃くんが部屋から出てきた。 顔色は悪くないし、家事を手伝いたいみたいだし・・・・、でも…なんだろう・・・何か・・・変。 よし。 手早くご飯の支度を終えた僕は、晃くんの傍に行って、一緒に洗濯物をたたむ事にした。 何かあったのなら、きっと話してくれるはず。

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