246 / 761
晃の苦悩★11
***
―― 翌朝。
『わー!目が腫れてる~っ!』
『・・・んー?どうしたの?ゆー・・・』
『あ、あきらくーん!』
泣きながら 寝てしまった遊・・・
見事に、目が腫れてしまっていた。
『わあ!大変!ゆー、これで冷やそ!』
氷水で濡らしたタオルを渡す。
『あ、ありがと・・・////』
泣いたのが 照れくさいのか、
モジモジしている遊が かわいい。
タオルを目に当てて、ソファーに座る遊を、
こっそり観察する。
俺って・・・変態?
1人、ニヤニヤしていると、
タオルはそのままに 遊がためらいがちに
口を開いた。
『あ・・そうだ。あのね・・・』
『ん?』
『あの・・新見さん・・がね?
・・・また4人で会わないかって・・、
昨日の電話で・・・言ってたんだけど・・・』
『ああ、・・・・・うん、いいね~!』
明るく答えると、遊がタオルを取って、
俺をじっと見てきた。
『・・嫌じゃない・・?嫌なら断るよ・・・?』
『なんで?嫌じゃないよ?』
新見さんに( 勝手に )嫉妬してただけで、
新見さんが嫌いな訳じゃない。
やっぱり、格好いいって思うし、
男らしさに憧れもするし。
それに、
あの2人が これから どうなっていくのか
すごく・・気になるし。
男同士のカップルも、
今時はそんなに珍しくないんだろうけど・・
実際、身近にいる訳でもないし・・・
仲良くなれたら いいなって、思ってる。
『そっか・・・』
俺の心が分かったのか・・・
遊が ホッとした顔で笑った。
『でね・・?
出来たら家(ウチ)で会いたいんだって・・・』
『家(ウチ)で?』
『うん・・あの・・/// きわどい話もしたいから・・って・・・言ってた・・・///』
『きわどい・・・?』
『あの・・よ、夜のコト・・///とか、
色々 聞きたいんだって//// 』
『へ・・・へー・・////』
ふーん、なるほど・・・
そっか、そっか
夜のアレコレ、きわどい話については
俺の方が先輩だもんな!
色々 教えてあげなくちゃな!
モヤモヤは すっかり姿を消し
気持ちも軽い。
単純な俺は、それで ご機嫌になって
二つ返事でOKを出した。
ともだちにシェアしよう!