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20[おかしい カイside]

……やってしまった。 終わった。なんかもう帰りたい…逃げたい…やらかした… 好きって何回か言ったよな…変な声も出してた気がするし…終わった…。 「カーイ。起きてるんでしょ?こっち向いて?」 「うるせぇ、こっちは寝てるんだよ」 「え、カイ声どうしたの」 「わかんねぇよ。俺も今気付いたんだから」 「水、水飲んだ方がいいよね!?ちょっと待ってて!あと動かないでね!?その状態キープしててよ!」 「いや、動くぐらいいいだろ。」 諦めて起き上がる。蓮は案外心配性っていうか、過保護っていうか、そういうタイプの人間なんだな、とふと思う。昨日した時も、痛くないか聞いてくれたり、行為を進める事を聞いてくれたり、とにかく過保護だな… 「あー!!起き上がってる!!その状態キープって言ったのに」 「起き上がるぐらいいいだろ。」 「やっぱり声がおかしい…まぁ、声おかしくなってるカイも可愛いけどね。」 「お前は何しに行ったんだよ…」 「あ、そうだ。水だ。はい!あーん。」 「ストローにあーんってあるもんなの?」 「んー知らない!とりあえず飲んで!」 言われるがまま、水を飲む。ひんやりとした水が喉を通っていく。 「今日は喉に良いもの中心の食事の方がいいよなぁ、執事にLINEしとこう。」 …やっぱり蓮は過保護だ。

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