36 / 99

第五章・5

 勉強を終え、楓がテキストをバッグにしまっていると、大翔がニヤニヤしながら紙を開いて見せた。 「じゃーん! 先生、俺、模試で志望校A判定になったよ!」 「ホント!? おめでとう!」  見せてもらった大翔の答案用紙には、確かに第一志望の大学にA判定が付いている。  よしよし、と大翔の頭を撫でた楓だが、次の瞬間には顔を引き締めていた。 「でも、これがゴールじゃないからね。油断すると、本番の受験で実力出せないから」  今まで通り、しっかり頑張って行こう、との声に、大翔は頷いた。 「解った。これからも頼むわ、先生」 「うん」 「コッチの方も!」 「あ! 大翔くん!?」  足払いで転ばされ、楓は大きなクッションの上に倒れた。 「先生、俺、もう我慢できない!」 「ね、大翔くん。ダメだよ、やっぱりこういうこと……」  圧し掛かってくる大翔を、楓はやんわり押し戻そうとした。  だが、それで留まるような大翔ではなかった。  楓の抵抗は、返って火に油を注ぐようなものだ。  たちまち下半身を剥かれ、ローションを塗りたくられた。

ともだちにシェアしよう!