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第五章・5
勉強を終え、楓がテキストをバッグにしまっていると、大翔がニヤニヤしながら紙を開いて見せた。
「じゃーん! 先生、俺、模試で志望校A判定になったよ!」
「ホント!? おめでとう!」
見せてもらった大翔の答案用紙には、確かに第一志望の大学にA判定が付いている。
よしよし、と大翔の頭を撫でた楓だが、次の瞬間には顔を引き締めていた。
「でも、これがゴールじゃないからね。油断すると、本番の受験で実力出せないから」
今まで通り、しっかり頑張って行こう、との声に、大翔は頷いた。
「解った。これからも頼むわ、先生」
「うん」
「コッチの方も!」
「あ! 大翔くん!?」
足払いで転ばされ、楓は大きなクッションの上に倒れた。
「先生、俺、もう我慢できない!」
「ね、大翔くん。ダメだよ、やっぱりこういうこと……」
圧し掛かってくる大翔を、楓はやんわり押し戻そうとした。
だが、それで留まるような大翔ではなかった。
楓の抵抗は、返って火に油を注ぐようなものだ。
たちまち下半身を剥かれ、ローションを塗りたくられた。
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