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第109話

やべえ、シバ怒らせた… 電話を切られてから俺は動揺しっぱなしで なんて言えばいいか分からず 寝たかとトイレの確認の連絡で探りを入れたが まさかのシバは既読無視で これは相当怒ってる、と 深夜にでも帰ろうと タクシーを捕まえようとしたらヤナギに いくらかかると思ってんスか!と止められ 仕方なくビジネスホテルに一泊して 翌朝始発で帰ることにした 家に帰ると鍵が開けっ放しで 少し焦りながらリビングに行くが 電気は着いていたがシバの姿は無い まだ寝てるか、と寝室に行くと ベッドの上で毛布がこんもりと盛り上がっていた 「シバ」 と、そっと毛布をまくると シバは俺の枕に顔を埋めうつ伏せで丸まっていて お尻の下をじわりと濡らしていた 「シバ」 と、頭を撫でると もぞもぞと動き横を向いたから 寝ていてもわかる、少し赤くなり腫れぼったい目元が見えてしまう なんだ、泣いたのか? かわいそうに、と目元にそっと触れると ぷるぷるとまつ毛が震えた 『ん、』 「シバ、おはよう」 『…きょ』 「ごめんな、約束破って」 『………きょうへ、い、…いまなんじ、』 「8時半くらい」 『ふ、ぅん、はやい。まだ』 「始発で帰ってきたんだよ」 『おみやげは?』 「あ、」 『ないの?』 「…急いで帰ってきたから忘れた」 『ふーん、』 「ヤナギがきっと買ってきてくれるって」 『………べつにいらねえもん』 と、シバはまた枕に抱きついて寝ようとしたが ぐしょ、と尻の下で音がしてすぐに起き上がる 『…なんで、』 「おいで、シャワーしよ」 『……自分でできるし、』 と、その場でスウェットを脱ぐと ぐしょぐしょになってテープが片方外れかけているおむつが姿をあらわす ちゃんと自分で慣れないテープタイプ履いたのかよ… 履くタイプここに置いてねえからわかんなかったのか かわいそうなことをしてしまった 「シバ、ごめんなー、おむつわかんなかったよな」 『……きょうへいのせいだ、』 「そう、俺のせいだ。ごめん」 『おれ、寝る前ちゃんとおしっこしたし…おむつもちゃんと履いたのに……ぐしょぐしょになった』 「シバ、おいで。抱っこしよ」 『やだ。しない。』 「なんで。しよう」 『やだから』 「俺のせいだからやらせて、シバ」 『……やだ、』 「…なぁ、シバ本当にごめんって。約束破って」 『………仕事だからしょうがないじゃん、』 と、シバもどうしようも無いことは頭では分かっているようだが納得できていないというか 寂しかったのだろう 「じゃあシバ、昨日約束破ったお詫びに今日何でもするぞ、お前の言うこと」 『……なんでも、』 「うん、なんでも」 『なんでも、、でも、おこらない?嫌じゃない?』 「あぁ、当たり前だろ。お詫びだし。なんでもするんだから。まず何する?」 『おれのこと、嫌いになってない?』 「ならねえから。なんだよ急に。なんでも言ってみ」 『……じゃあ、まず、』 「うん」 『……シャワー』 「よしシャワーな。抱っこで行こ」 『だっこ、』 汚れる、とちょっと躊躇したから スーツを脱ぐとすぐにだっこさせてくれて よしよし、と背中を撫でる 『やっぱりシャワーじゃなくて』 「ん?」 『きょうへいも一緒にお風呂入ろ。きょうへいくさい』 「く、さい?は?汗?まさか、加齢臭?」 『……ちげえし。他所のにおいすんの』 あぁ、ホテルのシャンプーとかか 「そっか、そしたら一緒に入ろうな」 『……うん』 「今日はシバは赤ちゃんしていいからなー。全部俺がやってやる」 『…赤ちゃんじゃねえもん』 「赤ちゃんみたいに全部やってやんの。飯も食わせてやるし」 『自分でたべれる、』 「おしっこも連れてってやるし」 『…自分で、できる』 「じゃあ何するかなー」 『…赤ちゃんじゃなくて、大人』 「大人でもいいよ。なんでもやってやるから」 『…じゃなくて、赤ちゃんとか、犬とかじゃなくて、ちゃんとして欲しいんだけど、仕事もちゃんとさせてほしいし』 「なんだ、それ?そんなんでいいの?つか仕事に関してはちゃんとさせてるしなにより今日は休みだろ」 『そうだけど…』 「まぁ、まずは風呂」 と、ようやくちょっと話してくれるようになってきたシバをよしよししながら風呂に入る 先にシバの下半身をお湯で流してやってから 2人でバスタブに浸かると シバは直ぐに下半身も擦り付けてくるから だんだん硬くなっているのがわかる このままやりてえのかな、 「シバ、寂しかったよな昨日」 『……きょうへいのせいだよ、』 「そうだな、」 『なぁ、おれどうやったらヤナギさんみたいになれるかな』 「なに?ヤナギ?なんで?」 『おれ、思うんだよね』 「何を?」 『きょうへいはさー、なんか、』 「うん?」 『……なんでもねえ』 「なんだよ、言いかけてやめんなよ、気持ち悪いなあ」 『いわないよ』 「…なんだよ、」 『おもらし治ったらいいのかな?』 「何がだよ、さっきからどうした?」 『なんか昨日1人で色々考えてたらきょうへいのペットでいるのちょっと嫌になっちゃったんだよね』 と、シバは俺にすりすりと身体を擦り付けながら言うから頭が全く働かなくなった は?今なんて言った? 俺のペット嫌になった? は?なんで、 なんでそんな事言われたのかもわかんねえし なんでそんな事言うのに 身体を擦り付けているのかも分からなかった 「…なんつった?悪い、よくわかんねえんだけど」 『んー、なんでもない。きょうへい、このままちんぽごしごしして、』 「……は?うん、あ、ちんぽごしごしな。うん、しようか」 『うん、おれ昨日の夜1人でするの我慢したからきもちよくしてね』 「あぁ、わかってる」 と、しこしことシバのちんぽを上下させるが シバ、ここ出て行きてえの? と、もやもやと考えてしまった 『っ、はぁ、きもち、ぃっ、』

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