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side 怜
再び嫉妬心に火がついてしまった私は、さくらちゃんの身体を押し倒し、少し乱暴に服を脱がせました。
「うわぁ、なんか、いつもの怜よりも男らしくて、ゾクゾクする」
囁くようなその言葉に操られるように、私も急いで裸になり、さくらちゃんの首筋から胸にかけてキスを落として行きました。
さくらちゃんの甘い声を聞きながら、滑らかなさくらちゃんの身体に手を這わせます。
それから、小さな突起のあるさくらちゃんの胸を舌で堪能します。沙江子さんの大きな胸とは全然違いますが、聴こえてくる喘ぎ声は、もっともっと私を燃え上がらせるものでした。
甘い声を上げている時のさくらちゃんの表情が見たくて、私が顔を上げると、お酒に酔って少し憂いを帯びたさくらちゃんの瞳が私をとらえました。
何かを伝えているようなさくらちゃんの瞳を見ているうちに、あまり元気のなかった私の下半身がムクムクと力を回復していきました。
「怜のエッチ…」
さくらちゃんの少しハスキーな囁き声が下半身に響きました。
「さくらちゃんこそ…」
そう答えると、さくらちゃんがパっと起き上がり、私を押し倒して下半身に顔を埋めました。
「あ…さくらちゃん…ダメですよ」
さくらちゃんの舌使いの上手さに、下半身がコントロール不能になりそうです――。
まださくらちゃんを愉しませてあげていないのに…。
その時、私は沙江子さんから「お餞別よ」と言って渡された、フルーティな香りのジェルを思い出しました。
さくらちゃんと使いたいと思っていたので、ありがたく頂戴したのです。
「さくらちゃん、良いものを買ってきました」
沙江子さんに貰ったということは内緒にしておきましょう。
「え? 何を…」
さくらちゃんが下半身から口を離したすきに、私はジェルを取りに行きました。
「これ、とっても良いんですよ」
ジェルの蓋を開けただけで、気分が高揚するようです。
「うわ、なんか…」
私は何か言いかけたさくらちゃんの下半身に、ジェルを塗り始めました。さくらちゃんの後ろの部分にもタップリと塗ります。
「これ、ちょっとヤバいかも…」
さくらちゃんがそう言いながら再び私を押し倒し、私の身体に跨るとすぐに私自身を受け入れてくれました。
「あ…」
熱いっていう思いと、まだ手に持っていたジェルがこぼれてしまった…という慌てた気持ちで声が出てしまいました。
ジェルの事が多少気になりましたが、そのことが考えられなくなるくらい、さくらちゃんの与えてくれる快楽に溺れていってしまいました。
「怜がやっと俺だけのものになったような気分」
さくらちゃんが言いました。
「私もですよ」
私たち2人の物語は、まだまだ始まったばかりなのです。
そして――
その後、私たちは甘くて熱い夜を過ごしました――。
おわり。
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