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「今日は柚希の家に寄るね」 「別に構わねぇけど……陽人忙しいんじゃないの?」 「来週はもう試合だしね。明日からはサッカー部へ顔を出すようかな。土曜日は病院へも行かなきゃ。だから、あまり柚希と遊べなくなっちゃうけど、今日は大丈夫だよ……ていうか、ちょっと心配な事があるから……だから、寄るね」 「やっぱり、忙しそうだな。それより、なんだよ、心配な事って?」 「うちへ寄ったら教えるよ」 「ふ~ん。わかった」 いつも穏やかで微笑んでる陽人が、珍しく真顔でなにか考え事をしている。 なんか……怒ってる……? 気のせい、か……? 様子が変なのが気になりながらも、家路までの道のりを、たわいもない話をしながら二人で歩いた。 部屋に着いてドアを閉めた瞬間、陽人が強引にキスをしてきた。 「なっ、はる……んっ、んん……」 「柚希は気持ちを開いた相手には、すごく無防備だし、信じて疑わないんだね……」 「なに、が……?」 「絢斗があの後、キスを迫ったらしてたでしょ?」 「嘘って、わかんなかったから……ンンッ……」 俺が何か言う度、怒ってるみたいに激しく唇を奪う。 「わからなくても、そんなに簡単にキスなんてしないよ」 「挨拶って言うから……ん、んぐっ……」 「柚希は挨拶でキスするの?」 「しねぇって!陽人変だよ!なんなんだよ!」 いちいち突っ掛かってくる陽人に、いい加減腹が立って怒鳴り付けた。 「心配なんだよ……柚希が目の前でキスされて……隙だらけだし、全然嫌がらないし……」 悔しそうな顔した陽人が、あまり出さないような低い声で不満気に言い放つ。普段と違う陽人の様子に動揺して、さっきまで苛立ってた気持ちが嘘のようにサーッと引いていった。 「……キスされるなんて…思わなかったんだよ」 「でも、顔が近付いたら普通は用心するだろう?」 「だから…これからは、気を付けるって……」 陽人の言ってる事に間違いがないから、自分の不用心さが情けなくて少し凹んだ。視線を下に落とし、口をキュッと結んだ。 「なんか……ごめん……柚希の事、責めてごめんね……」 深いため息を吐いた後、陽人は浮かない顔をし俯いた。 俺の勘違いかもしれないけれど…… 絢斗とキスした事をすごく怒っていて、 まるで…… 嫉妬してる……? まさか、陽人が……? いや、都合よく考えすぎだよな…… 陽人は大切な親友にちょっかいを出され、侮辱された感じがして腹を立ててるのだろう。 それを防げなかった俺に対しても、だ。 嫉妬に似てるけど、多分違う。 だって陽人には、好きな人がいるんだから…… 俺なんかに、嫉妬する筈がない。 「リハビリ……しよう。キスされそうになって、逃げる為の。いいかな?」 「別に……構わねぇけど……」 「じゃあ、俺を嫌な奴だと思って」 「わかった」 陽人の綺麗な顔が近付く。 拒んで、逃げなくちゃいけない。 いけないのに…… 陽人とキスしたくて…… 拒みたくなんかない。 陽人を嫌な奴だなんて、思う事が出来ない。 そのまま、唇同士が触れ合う。 「柚希、ダメだよ。顔を逸らしたり、手で拒まなきゃ」 「わかってるって……」 わかってるけど…… 陽人が近付くと、唇が陽人を求めてしまう。 「もう一回」って言って陽人が顔を近付けた。 再び唇が重なり、じんと痺れる。 「真面目にやろう」 「……んな事言ったって……陽人を嫌な奴だなんて、思えないし……例えフリでも、陽人を嫌になれない……」 思わず、本音を言ってしまい、恥ずかしくて顔を逸らした。 「柚希のそういう所、ズルいって……」 逸らした顔を追いかけるようにして、貪るような激しいキスをしてきた。 「ん、ンンッ……」 「そんな事言われたら、止められない……ずっと、我慢してたのに……」 「あん、はるっ……」 激しくキスしながら、体を弄ってくる。 初めてシた時とは違って、強引で余裕のない触り方だ。 我慢してたって…… 陽人が俺を抱きたくて、我慢してたのか……? そう思うと、嬉しくて身体がじくじくと疼き、陽人に触れられる度に熱く火照ってしまう。 「絢斗とキスして、ドキドキした?」 「はぁ、あぁ……しないって……」 スカートの裾から手を入れて、ボクサーパンツごと完勃ちしてるぺニスを掴むと、激しく扱きだした。 「柚希のモノ、もうこんなになってるよ……絢斗の事考えてた?」 「あっ、んっ、ないってぇ……考えてない、からぁ……アァ……」 先走りが溢れ出てグチュグチュと卑猥な水音が大きくなる。いつもと違う強引な陽人に、なんだか嫉妬され愛されてるみたいで、ドキドキして身体がすごく敏感になってしまう。 「はると…の事…しか……考えてねぇって……」 「柚希……本当?」 「あぅ……はる……激しいから……!」 「俺以外……考えないで……」 「わかったからぁ……も、でる…って……制服…汚れる…から……」 陽人は手の動きを緩めず激しいままで、昂った身体は一気に上り詰めて、ボクサーパンツの中で熱を放つ。ビュクビュクと白濁が布越しに溢れ出し、じんわりとシミを作ってとても卑猥だった。 「柚希……たくさん出てるよ……自分でしてないの?」 「…………あの事……思い出しそうで……怖くて……出来ない……」 一人でいるとネガティブな考えが出てしまう。 陽人を想い、陽人の事だけをどんなに考えていても、寝ていれば悪夢に魘され、ふとした瞬間、フラッシュバックして蘇ってくる。 陽人に触れられ弄られてる時は、多幸感に溢れ大丈夫なのに、自慰をするのはなんだか怖くて抵抗があった。 「はる……?」 「柚希……ごめん……ごめんね……」 痛いくらい強く、右手で抱きしめられた。 「俺……自分の事ばかりで……柚希の事、ちゃんと考えてあげられなかった……」 「はると……」 「ごめん……」 「何言ってんだよ……陽人がいなかったら、俺駄目になってた……陽人がいたから、立ち直れたんだって……」 「柚希……」 「だから……これからも……ずっと、俺の側にいて……」 見つめ合い、お互い引き寄せられるようにキスをした。何度も、何度も、お互いの存在を確かめ合うように、深く長く求め合った。 「柚希……挿れるよ……」 立ったままスカートを捲り上げ、後ろから生で挿入される。 「あっ……はる……はるとの……熱い…… 」 「柚希の中もすごく……熱いよ……」 「んっ、あぅ、アッ、アァッ……!はる、激しっ……」 「はぁ、ゆず……ゆずき……」 初めての時とは違う。 コンドームが無いだけでお互いの熱をすごく感じて、陽人と繋がってるってすごく実感した。本の数ミリ違うだけなのに、陽人の形がダイレクトに伝わってきて、肉壁が陽人と離れたくなくて厭らしく吸い付いてしまう。 陽人は興奮してるのかすごく、俺を求めて激しく腰を打ちつけてきて…… 獣みたいに荒い息遣いをしながら、俺の名前を呼んでくる。 名前を呼ばれる度に頭が痺れ、奥がキュンキュンして陽人を締め付ける。余裕のないぺニスはさらに膨張して、俺の前立腺や奥の肉壁、性感帯を狙ったように刺激してくる。ローションだけじゃなくて、陽人の先走りで中はぐちゃぐちゃになり、突き上げるように掻き回してくる。頭がおかしくなるくらい気持ちか悦くて、足に力が入らなくなった。 縋るように、背後にいる陽人の名前を呼んだ。 「アン……はる……はると……」 「ゆず、いるよ……ここに、いる……ずっと…側にいるからね……」 後ろから激しく突きながら、右手で腰を強く掴んでる。 陽人を求め、過ぎる快楽を逃すために、カリカリと壁を爪で引っ掻いた。 「アッ……イク……はる……イク…………アァッ!」 「はっ、ゆずきの……すごい…吸い付く……」 ピストンは激しくなり、身体が揺さぶられ続ける。イキ狂いした身体は陽人に擦られる度に達してしまい、痙攣が止まらない。 一際深く穿たれると、奥で陽人の熱い欲が弾けた。 ゴム越しでは感じられなかった吐精の振動。 敏感な身体には甘すぎる毒で、陽人の精子を吸い上げるみたいに、締め付けながらイッてしまった。 「んっ……はる……アァ………」 「はぁ……はぁ……ゆずき……また、イッたの?」 返事が出来なくて、コクコクと頷いた。 壁に力なくもたれかかる俺の顔の向きを変え、優しく激しく何度もキスしてきた。 俺と陽人の関係は変わってしまった。 ただの幼馴染みで、普通の親友同士だったのに…… 身体を交え、求め合うようにキスをする、 恋人未満のような関係へと変化した。 歪で脆くて、とても不安定な関係だけど…… それでも、お互いがとても大切で かけがえのない存在だっていうのは、 多分ずっと、これから先も変わらない。

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