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少しずつご飯が食べられるようになり、体は回復していった。
落ちた体重は完全には戻らないけど、傷は癒え、体力はだいぶ戻ってきた。
今日も風呂上がりに、柊は薬を塗ってくれた。
こんなに広い部屋なのに、ソファーに腰掛けてる柊の足の間にいつもみたいに座らされ、後ろから抱きしめられる。
「だいぶ良くなってきた。来週から、学校行けそうだな」
「学校……」
「俺の通ってる大学の付属校。白鷹学園中等部だよ」
「えっ……!?無理だよ、あんな進学校!授業についていける訳、ないじゃん!」
学校名を聞いて怖じけ付いた。
白鷹学園は幼稚園から大学まである、金持ちが通う私立の名門校だ。偏差値も高く、一ノ瀬高校の次くらいには、頭の良い学校だ。
「柚希は素質あるよ。ついていけると思う。わからない所は、俺が教えるから」
「そんな事ない……俺の成績じゃ、高等部に内部進学だって出来ないって……それに、そんなお金……」
「大丈夫。お金の事は、考えなくて良いから。柚希は成績を上げる事だけ考えて。他の心配はしなくていい」
美空に大学進学までさせると言ってたのは、なんとなく覚えてるけど。
まさか、私立の名門校だなんて思わなかった。
「お金は……働いて、ちゃんと返すから……」
「いいって、気にするなよ。でも、柚希の気が済まないなら……こっちで返してくれればいいぜ……」
「あっ……」
軟膏を塗られ、滑りの良くなってる後孔の入り口を、バスローブ越しに指でなぞられる。
「久しぶりに触られて、気持ち悦かった?」
図星なだけに、顔が真っ赤になった。柊に見られたくなくて、顔を伏せた。
「柚希が治るまで、俺すげぇ我慢してたのわかる?」
ーー柊の……ガチガチだ……
背中にあたる柊のぺニスは完勃ちで。
布越しでも大きくなってるのが、よくわかった。
「柚希……しよう……」
耳を啄みながら、背中にグリグリと熱を押し当ててくる。
ーーあぁ、嫌なのに……こんな事したくないのに……
柊に抱かれるのなんて嫌だ。
こんな籠の鳥みたいに不自由な生活を強いられ、その上身体も好きに弄ばれる。
それなのに、柊を覚えてる身体は期待して、柊を待ち望んでジクジクと奥が疼く。
ーー拒否したら、怒らせるから……仕方なくスるだけだ……学費の事もある……だから、絶対に俺の意思じゃない……
自分に言い聞かせながら、柊に身体を自由に触らせた。
「アァ……しゅう……そこ、やだ……」
バスローブ越しに乳首を捏ねられる。
「まだ痛い?腫れてるな……柚希、痛いの?」
「んっ……ぅあ……痛く……ない……」
「じゃあ、コリコリしてるのは、感じてるからだな」
「ちが……そこばっか……いじるから……」
「身体びくびくしながら、悦んでるじゃん」
バスローブをはだけられ、人差し指と親指で転がすように、直に摘ままれる。
執拗に転がされたり、指で弾かれたり擦られたりして、乳首は熱を持ちジンジンとしてくる。強弱をつけながら、ゆっくりとじわじわ追い詰められる……
弄られる度に中が熱く疼いて痺れ、背中を仰け反らせた。
「気持ちいい?」
耳元で低く囁く。
達しそうな身体は、それだけで変になりそうで。
これ以上弄られたくなくて、首を振って否定した。
「そうか……」と言うと、今度は耳を舐めたり、甘噛みしたり、俺の弱い所を攻めてくる。
ーーあぁ……ダメ…………
「……みみは……やだぁ……」
「嫌そうじゃないぜ……乳首もさっきより硬くなって大きくなってるし……」
「…………イキそ……だ…から……やめて……」
「いいよ……柚希、可愛い……イッて……沢山感じて……」
耳の穴に舌を挿れ、掻き混ぜるように出し挿れされる。その動きは、後孔にぺニスを挿れられてるのを連想させ、耳の中は厭らしい水音で頭が真っ白になる。
「イッちゃ……イッちゃうって……あぁ……ァアン……!」
仰け反った背中を跳ねさせ、中だけでイッてしまった。
快楽に震え目を瞑ってると、柊に顎を捕まれキスをされる。
ーーイッてるのに……あっ……、キス……気持ち悦い……
「ゆずき……我慢、出来ない……今すぐ挿れたい……」
余裕のない顔で俺のバスローブの紐を解き、足を割るように広げると、軟膏の蓋を開け薬を掬う。
「うぅ……んっ……」
「でも、柚希の身体、傷付けたくないから……ちゃんと解して……そうしてから、挿れるよ……」
「せなか……あたってる……アゥ……」
背中に硬く熱いモノを感じながら、後孔に指が一本、二本と増やされる。
「三本……挿入ったよ……でも…もうちょっと、解すからな……」
指を動かされる度に、達した身体は敏感で、恥ずかしいくらいビクビクと反応する。
違う……
仕方なく身体を預けてるだけだ。
性感帯を弄られ、無理矢理気持ちよくされてるだけ……
それなのに……
身体は柊が欲しくて堪らなかった。
指で中を掻き回される度に、今にも強請ってしまいそうで……
柊に強請るなんて事は、絶対にしたくない。
「しゅう……しゅう…………」
間違っても欲しいなんて口にしないように、柊の名前を何度も呼んで理性を保った。
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