--------------------------- ０２／０６　１２：５０ [ＦＲＯＭ]ダイスケ [件名]ほめてくれ！ [本文] 　直弥サン、ヤリー２位だ！ 　昨日我慢して帰った甲斐あった。 　ご褒美なんかくれよな 　---------------------------- 　昨日の昼に飛び込んできたメールを、直弥は何度も見直した。 　子供の様に素直に喜びを表している文に、自然に顔が綻ぶ。 　どちらかと言えば、悲観的な思考を持ち合わせている直弥は、大介の明るさに幾度と無く救われている気がする。 　憂鬱な土曜休日出勤の仕事の合間に、受信メールを繰り、画面を光らせ癒やされている。 　ただの学校行事のこんな事で、と笑われるかも知れないけれど、直弥にとっては大介の二位さえ誇らしい。 　昨日は生憎の空模様で、コートを着ていても寒い日中だったのに。 　雪をもろともせず、さぞ颯爽と走っていたのだろう。 　想像すると、無意識にときめく自分がいた。 　その場に居て、姿を見たかったとさえぼんやり想う。 　--------------------- ０２／０７　０７：１５ [ＦＲＯＭ]ダイスケ [件名]直弥サン仕事頑張って [本文] 　クソー今日一日中夜までバイト 明日ゼッタイ行く。 　------------------- 　メールを繰る。 　朝バイトへ行く前に急いで打ったらしい、用件だけの短い文。 　だけど用意に追われる忙しい中、律儀に打ってくれたんだろう。