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はじまり-3
あれから半月。
ぼくは先輩にサポートされながなんとかプロジェクトをすすめていった。
「矢嶋ー明日休みだろう?今から飯行かないか?」
「!!行く!行きます」
「じゃあ10分後にロビーな?」
「はい!」
ぼくは先輩に食事に誘ってもらえたのが嬉しくて仕方なかった。
だってぼくは先輩が好きだから。
先輩が連れて行ってくれたのは焼肉屋だった。
「なぁ。矢嶋って肉好きか?」
「はい!」
なんて。
ホントはそこまで好きじゃない。
食べすぎると胃がもたれてしまう。
「……」
どうしようかな?
豚バラ?
レバー?
たん?
カルビー?
「ここしゃぶしゃぶもあるぞ?しかもかなり旨い」
「先輩。ぼく、しゃぶしゃぶ食べたいです」
「じゃあしゃぶしゃぶな」
それからしばらくしてしゃぶしゃぶが運ばれてきた。
「矢嶋あーん」
「…………」
「どうした?旨いぞ?」
いや。
先輩、ぼくら男同士なのに。
あーんって。
そういう関係じゃないのに……。
「恥ずかしいのか?」
「いいから。ほら」
せっかくだし。
食べるか。
なんだ、この肉。
柔らかくてめっちゃ旨い!
「ほら。ゆっくり食えよ!」
先輩とゆっくり肉を堪能したあと。
先輩と飲むことになってしまった。
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