10 / 64

イライラ-2

「湊ーできたぞ?」 そう言いながら先輩は俺を抱き起こした。 「顔赤いな?」 さっきから体が熱くて仕方ない。 「病院行くか?」 「大丈夫です!」 「……わかった。とりあえず食べれるだけ口にいれておけ」 食べたいのに熱のせいか食べれない。 「あーん」 「あーんって」 「きついんだろう?食べさせてやるから」 そう。 先輩の言う通り起きとくのもキツイ。 だから先輩の言葉に甘えることにした。 「雑炊の味の保証はできねぇけどな」 笑いながらぼくに食べさせてくれた。 「……!!」 「あっ不味かった?」 ぼくは頭を横にふる。 「じゃあどうした?」 「スゴく美味いです!」 「マジで?良かった」 ほくがそう言うと先輩は嬉しそうな顔していた。 「食欲はあるんだな?」 「先輩の作ったのが美味いから…」 「お前、マジ可愛すぎ」 そう言いながらセンパイは抱きしめてきた。 そんな抱きしめるのやめてほしい。 心臓がドキドキしてヤバイ。 また、熱があがりそう。

ともだちにシェアしよう!