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辻元との年明け
『先日殺害された松永氏ですが……』
最近、父さんたちが死んだ時に関わった人たちが次々と殺されていた。
何となく。
次はお前だと言われているみたいで。
「矢嶋」
「蓮川くん?」
「大丈夫?」
蓮川くんは水嶋くんがやってきてからぼくに近づかないようにしているみたい。
「大丈夫だよ!」
「ならいいんだ」
ぼくはまだ気づかなかった。
千石さんがぼくを恨んでいただなんて。
大晦日の日。
ぼくは先輩とすごしていた。
ぼくと千石さんはそもそもふりだから。
千石さんと付き合うって言ってしばらくしてから。
先輩は何故かぼくを必要以上に構ってくるようになった。
「矢嶋って蕎麦好きか?」
「あー蕎麦は、、その……実は、アレルギーで」
食べたくても食べれない。
「うどんは?」
「うどんは食べれます!」
「うまいうどん屋行くか?」
親戚のおばさんも毎年気を使ってくれてたな。
蕎麦が食べれないぼくに。
「行きます!」
「もうちょいしたら行くか?」
**********
「ぼくが運転しますよ!」
「いいから」
先輩に運転手させるのは悪いから運転するて言ったらそれを断られた。
「いいから。俺が運転手するから」
そう言われ助手席に座らさせられた。
先輩は強引なんだから。
そして。
ぼくたちはうどん食べてそのまま年明けまで遊んでお参りして帰った。
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