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あの時の真相-5

それからしばらくして。 俺たちは2年生に進級した。 俺はギリギリ進級できた。 先生たちから散々言われた。 仕方ないじゃん。 俺、勉強苦手なんだしさ。 祐樹と湊はクラス委員らしい。 俺は生徒会もあるから委員会は入らない。 いや。 正確には入れない。 そういう決まりだから。 それからしばらくして。 湊に話しがあるからと言われた。 でも、俺はなんとなく何なのかわかっていた。 「水嶋くん。話しあるんだいいかな?」 でも。 知らないふりした。 「なんだ?」 「場所変えて話したい」 「じゃあ屋上行くか?」 「で、話しって?」 「う、うん。あのね、驚かないで聞いて欲しいんだけど」 湊の顔は微かに赤くなっていた。 そして。 震えていた。 「あ、あのねっ。ぼくさ、水嶋くんが好きなんだ!恋愛的な意味で」 あぁ、やっぱり。 そして。 「俺も好きだよ!」 気づけばそう言っていた。

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