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第3話

「気にするな。子どもたちの夏休みまでに、工事は間に合う」 「甲斐さんが、僕と一緒に頭下げてくれたからですよね……」  ちびちびとドリンクを飲みながら、しょげた様子の廉だ。  無理もない。  プロジェクトから外された挙句、罰と称して草むしりなんかやらされてるんだから。 「部長のSっぷりにも困ったもんだ」 「始末書、また書き直しですって」  はぁ、と今度は省吾が溜息をついた。  報告書の上をいく、始末書。  事の顛末を書いたうえ、反省の意を述べなければならない。  A4一枚の紙きれに、どれだけ時間を食わせる気か、部長は。  この草むしりも、部長の発案だ。  普段はシロツメクサが大人しく生えている、うみかぜ広場。  しかし、夏になるとやっかいな雑草がはびこり出す。  オオアレチノギクに、アレチマツヨイグサ、セイタカアワダチソウ。  どれも引き抜くには力のいる、剛強な草本だ。  それを草刈り機ではなく、手でむしれとは酷な話だ。  だが、廉はそれを黙々とこなす。  僕はクビだ、と自分を責めながら。

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