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第20話

「ウソッ! そんな、いきなり!」 「あぁ、具合がいい。三好の内は、最高だぞ」 「ひあぁ、あんん! はぁ、はッ! あぁああ!」  仰け反る廉の身体を、その腰を、省吾はしっかり抱いていた。  一滴も零さないよう、廉の体内に注ぎ込んだ。 「んぁ、熱い。あ、あぁ、んん……ッ!」  思いきり引き攣り、やがて力を抜いた廉の身体は少し重くなったように感じられた。  荒い息が、やがて甘い吐息に変わってゆく。  その間、省吾は廉の髪を撫でていた。  ジャズバーでふわりと匂った、媚薬めいた彼の髪を指先に絡め遊んだ。 「甲斐さん」 「何だ?」 「あ、あの。悦かったです。すごく」 「生真面目だな、三好は。感想まで述べてくれるとは」  俺も、こんなに燃えたのは久々だ。  目を細め、省吾は廉の髪に口づけた。

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