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第二章・16話
「あ! ッあぁ、はぁ、んンッ!」
ぎちぎちと、涼真の背に爪が立つ。
リズミカルな抽挿に、瑞は狂い始めていた。
「あぁ、もっと! 涼真、もっとぉお!」
「OK」
あの真面目な『白河くん』が、『瑞』になった途端に淫らになる。
涼真はそのギャップに、ぞくぞくしていた。
たっぷりと腰を捻り、叩きつける。
ストライドを、どんどん速くする。
「あ、はぁ、はぁ、あぁん! あぁあん!」
瑞の腹は、自ら放った体液でどろどろだ。
それが接合部に流れ込み、いやらしい音を散々立てていた。
牡の匂い。
破廉恥な水音。
背中の爪の、甘い痛み。
全身で快感を受け止め、涼真は限界を迎えた。
「出すよ。いい? ホントに、中出ししても」
「来て、涼真。いっぱい、出してえぇ!」
ぐ、ぐぐぐッ、と最奥まで腰を抉り込み、涼真は射精した。
「あ! んあぁあ! あぁあッ!」
瑞の腰も、卑猥にうねる。
一滴残さず体内に取り込もうとするかのように、後膣がきつく締まった。
我に返ると、瑞は汗まみれだ。
涼真は繋がったまま彼の傍に横たわると、額の汗を拭ってやった。
動くと体内のペニスがいい所に当たるらしく、瑞は果ててもなお身を震わせて熱い息を吐いている。
「う、あ……。あぁ……」
「素敵だったよ」
そっと引き抜き、腰を撫でてやると、瑞は甘えたように抱きついて来た。
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