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アスカを責める?

「はぁ?」  アスカにすれば驚き以外の何ものでもなかった。恨んでいないと言いながら、しっかりと恨み言を聞かされたのだ。しかも身に覚えのない妬みと来ては、驚きを通り越して笑いが込み上げる。 「俺が何したっての?」  臭気にまみれた黒影ではないにしても、少女に憑依するような輩だ。この世に未練を残す死者であるのは確かなことで、未練が過ぎれば手に負えない化け物へと変わる。秋の日差しを受けて白く輝くのは大いに疑問だが、死者であるからには霊媒の介入は避けられない。その方が幸いとも言えるだろう。アスカの干渉となっては最悪の結果を迎えることになる。そうした事実にアスカの笑いは大きくなり、きつい返しにも明るさが浮かんだ。 「ふざけてんじゃねぇぞ」  今ここでアスカに敬意を払って損はない。現代において〝落ちこぼれの用なし〟と評されようが、先々を思えば価値が出る。それなのに身に覚えのないことでアスカを責めるのだから、恐れ入る。

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