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ヤヘヱがすること?
〝じゃわげ者ぎゃ〟
「うるせっ」
それの五人に怯えまくっていたくせにと、アスカは即座に嫌みったらしく返していたが、無駄だった。完全復活したヤヘヱに通じることはない。アスカには忌々しいばかりの陽気な笑いを、ほろ酔い加減の怪しい口調ながらも悠々と、威張り腐った調子に繰り返す。
〝ふほっふほっふほっ〟
お陰でアスカにもわかったことがある。ヤヘヱは怯えていたのではなかった。身の安泰を図ったに過ぎなかった。はぐれ者でもヤヘヱは精霊だ。それの五人の素性も承知していた。その彼らを前にして、男の側役と名乗るのはさすがに口幅ったい。アスカに対してするような配下扱いも諦めるしかなかった。ポケットチーフに逃げ込んで、男に大切にされる存在と見せ付けるので精一杯だったのだ。やたら明るく煌めくのも、それの五人といった不安が去って、アスカを相手に威張り腐れる喜びからだ。小心者でこすからいヤヘヱがすることだ。疑うだけ馬鹿を見る。
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