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猫脚テーブルで?

「海老と大葉のバター醤油のパスタに、オリーブオイルを使ったグリーンサラダ、デザートはアイスクリーム添えのアップルパイと聞いております、苦手なものでないと宜しいのですが……」 「うぅっ」  アスカは悔しさ半分に唸ったが、即座に首を横に振っていた。聞いているだけで生唾もののメニューに抗えはしない。ナギラが大きな体を優雅に反転させ、廊下に向けて悠々と歩き出したその後ろを、料理の匂いに誘われるかのようにふらふらと付いて行く。そういったアスカへと思い出したように軽く振り向くナギラに驚かされても、そこでの問い掛けには悪戯心が湧いて出る。 「お飲み物は何になさいますか?」 「しょんべん色のアイスティーで」 「かしこまりました」  わざとらしい返しにも平然と受け答えられた時、アスカはその目に食堂のテーブルを映していた。それは横長の古めかしい大理石の猫脚テーブルで、応接室と同様に派手な装飾のない簡素な部屋には似合っていた。

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