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第29話(クリス)
「看護師のエディ•クルーズ、マリーナ•ホップス、災害救出チームから衛生兵アーノルド•D•スタングの3名がニューヨーク支部から研修に来ています」
成る程、流石ガルシア。犯人が一気に絞られる。
「看護師のホップスはドクター•クラークの指示で
HIP解析装置をモニカに使うよう指示されたと僕に言っていた。
だから最初から僕はドクター•クラークがHIP解析装置を持ち出した犯人だと思い込んでいたけど、、、危険物倉庫から移動させた人物がポップスなら2人は共犯か、、、
もしくは、ホップス1人の犯行かもしれないな。ドクター•クラークの出張中にHIP解析装置を使ってモニカから何か引き出したかったのかも。
この装置は無意識下の記憶を蘇らせるものだから」
「ガルシア、モニカはなぜ医療班に隔離されてるの?モニカはアスナール博士の娘って聞いたけとあのメキシコのバイオ研究者かな?」
「はい、そうです、亡くなったリカルド•アスナール博士の娘さんです。アスナール博士は人の細胞を活性化させ加齢によって弱っていく肉体を回復させるデウスという新薬を開発していました。
娘のモニカの早期老化プロジェリア症候群の治療薬です。
薬は完成したのですがメキシコの麻薬カルテルに狙われてしまい博士は死亡する直前に完成した薬を廃棄しました」
「成る程、モニカから引き出したい情報ってのは新薬に関する情報の可能性が高いな。
しかし、容疑者は絞れたけれどまだ物証が足りないんじゃねーか?
それに、今回のジョンソン•ミラーの装置もホップスが盗んだとしたら何故だ?まだ、アレに関しちゃどんな機械なのか分かってないままだ」
確かにマイヤーズ隊長の言う通り、ジョンソン•ミラーの装置はまだ謎が多い。ホップスが未解析の装置まで持ち出す理由がわからない。
「そうだね。【何故】が必要だ、人間の行動には必ず【理由】がある。少し調べてみよう。
ガルシア、ホップスの記録を全て集めて。
ドクター•クラークは明後日まで『WIA紛争地における人道的活動と救命措置についての国際フォーラム』に出ている。出来ればドクター•クラークが戻る前に解決したい」
「了解しました!またお調べして連絡します」
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