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第48話

 夜遅くなって、2人でベッドに寝転ぶ。  あっという間に手続きを終わらせ、土曜日である今日には荷物を運び、一緒に住むことになった。  提案をしてから一週間も経ってなかった。  「こんな簡単だったんだね。」  「だね。」  おそらく、部屋の構図的に、俺の部屋は元々2つの2人部屋の壁をぶち破ってくっつけただけなのだろう。  リビングやトイレ、お風呂は一つずつしかないのに個室は4つもある。1人で何に使えと言うんだ。  個室もそれなりの大きさがあり、結城が持ってきた荷物はかなりの量だったがすんなりと収まった。荷物は服がほとんどだった。  病気にかかった時は流石に一緒には寝れないため、一応ベットも運んだ。  「これって同棲なのかな?」  あまりにも簡単にできてしまったため実感が湧かないでいる。  「同棲だよ!ずっと一緒!」  抱きついてぐりぐりと頭を肩に押し付けてくる。  結城方向に顔を向けると唇を奪われた。  「そうだね。ずっと一緒。」  ああ、もう離れられないな。  離れるつもりも、逃すつもりもないけど。  体ごと結城に向けて抱きしめ返した。  この同棲にまたあらたな仲間が増えるのは少し先のお話。

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