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第6話

 食堂で並んでいると目の前を歩く茶髪の少年に目がいく。その少年が振り返って目が合う。  「べーだ」  あっかんべーと仕草をして何処かへかけていく。  「誰?」  「後輩。」  「ふーん。変な子だね。」  隣にいた結城はすぐに興味がなさそうに話題を変える。  可愛く無いと言われたのが気に食わなかったのか、遭遇してはあんな態度を取られる。  お咎めがないことを知ってからか、彼の起こす問題は減らなかった。  とにかく俺のことが気に食わないらしい。  葵が言うと素直になるのに。  「はい、圭太。」  「ん、ありがと。」  お箸とかお水とか、結城が俺の分まで取ってくれる。  「おい、お前!!」  「怖ーい!ぶつかっただけなのに!」  穏やかな食堂に怒声が響く。  その後の声には聞き覚えがあった。  「あー、、、」  腕につけている腕章が一気に存在感を増す。  「ごめん結城、これ持ってて。」  結城に持っていたトレイを託して騒ぎの中央に行く。  「はぁ!お前がぶつかってきたんだろ!」  「僕は普通にあるいていただけで。」  言い合いはヒートアップしていく。  「風紀です。喧嘩はやめてください。」  「っこの!」   俺が静止に入ろうとした瞬間。  バシャ  コップに入った水を思いっきりかけられた。  「あ。」  天野ルイじゃない方の大男の顔が青白くなっていくのがわかる。  「二人とも、連行します。」  どうして彼に絡むと水浸しになるんだ。

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