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第48話
耐えきれずルイに抱きつく。
「嬉しいっ!」
「ちょ、委員長、苦しいって!!」
その声色はどこか嬉しそうだった。
力を緩めるとルイの方からも抱きついてくれる。
「僕も、嬉しい」
足も絡めて密着する。
海の匂いからルイの匂いだけに包まれる。
かなりの時間、思う存分抱き合って離れると、どちらともなく唇を重ねた。
触れるだけのキスを。
ルイの唇は柔らかくて、弾力があって。
もう一度、もう一度と唇を重ねる。
暗闇の中でもルイの顔が熱っているのが分かった。
2人で見つめあっていると奥から若者たちが歩いてくるのが見えた。
「…戻ろっか。」
「…うん。」
先に立ち上がって手を伸ばすと、ルイはその手を取ってくれた。
指を絡ませて恋人繋ぎにして、身体を寄せ合って。
手を繋いだまま来た道を戻った。
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