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番の印をつけたなら(4)

アマゾン~~~。 冗談……ぽいけど。 いやしかし、うちの両親もアメリカに行ってるし。 しょうがないよね。 「仕事で?」 「……はい。しかもたまに……アマゾンの奥地に居たりするんで……、音信不通もざら…なんです。衛星経由の電話を持ってるはずなんですが、いつも繋がるとは限らないし、俺もこのところあの二人が何処に居るのか、よく分かっていません。あの二人、僕の理解の範囲外なんで。」 「ははははは。」 何してるんだろ。悠斗(はると)くんの親。 「また次、日本に戻っ……たらうちの両親と会っていただけますか?いつかなんてわかんないので約束出来ないんですけど。」 「うん。宜しくね。」 なんか親との間に深い溝を感じたが、今はまだ考えない。 悠斗くんが話したいタイミングを待つよ。 「悠斗くんてそういや三男なんだよね?」 「……。外山ですか?云ったの。」 なんかぶすっとしちゃって。 「うん。外山さんから聞いた。」 「兄が二人。いますね。」 「いるんだ。」 「…………会いたいです?」 「会わせてくれるの?」 「………………いいですよ。」 なんかあんまり良くない雰囲気。笑 「嫌ならいいよ。」 「………………。」 わかりやすっ。 嫌なんだな。笑 さっきまで歌のお兄さんに合わせて踊って歌ってた2人は、おもちゃ箱からレールを引っ張り出して繋げ始めた。黄色い新幹線が気に入りのようで、毎回それ使うからもう電池切れしてるみたいだ。 「悠斗くん、ドクターイエローの電池交換してやって。」 はい、これ。と替えの電池を渡したら、素早く電池交換を済ませてスイッチをつけた。 ジージージージーとすごい勢いで新幹線が走り出す。 龍が喜ぶ。 悠斗くんは土日も仕事に出る事が多かったけど、今では日曜日は完全に休んでくれる。 たまに仕事の電話が入るけどね。 龍と遊ぶ姿も板についてきた。 仕事出来て、子供の扱いも上手いし、パートナーにはめちゃめちゃ優しい。 もうマジでいい男だよな。 普通に遊んでる二人をじーっと見ていたら。 悠斗くんも微笑みながら見つめてきた。 ん? 悠斗くん? なんか少しエロが漏れてます。

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