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『出会い』

「早く……校舎が締められる」  抱き寄せた園田の耳に囁くと園田は短いため息を付いてシャツの下に差し入れた手を動かした。 「……んっ……」  そこで感じることを教えられた。Tシャツを胸の上まで捲りあげられてそこに唇を寄せる。  舌先で濡らして、吸い付かれると甘い声を漏らしてしまう。  カチャカチャとベルトを外されて、下着ごと脱がされた。 「今日は大人しいな」 「別に……ヤル気なだけだよ」  さっきまで抵抗しようといてたけど……今日の園田は様子が違ったから。  『ベッドは用意できなくても、ソファーでもいいよな』なんて、今まで言われたこと無かった。  保健室のベッドでやったことはあるけど、あそこはいつ誰が入ってくるか分からないから落ち着かなかった。  今は、休日で誰も校内にいない。  いつもなら急く園田も今日は急いていない。  甘い指先に徐々に熱くされる身体。あっという間に波に飲まれることも無い。 「……んっ……あ……」  指先で舌で濡らされた乳首を摘んで、その唇は腹から下へと進んでいく。  水音を含んだ口付けの音が響く。僕は園田の頭に両手を絡ませて喘がされる。 「………やっ……それ、嫌だ……んっ」  すっかり怒張しているその先に園田が口づけた。 「……あっ……ダメっ……」  口付けてそのままその熱い口の中に吸い込まれた。仰け反って抗っても、強く吸い上げられれば甘い喘ぎが零れる。  いつも性急に事が進むから、されることに馴れない。丹念に舐められて、括れを舌先で擽られると腰がビクンと揺れた。

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