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『熱い夜』

 園田の熱い舌がそこの表面を何度も舐めて、襞を溶かすように擽る。少し潜り込ませては引くことを繰り返すと、それを追うようにひくひくと反応を返した。  唾液を含まされたそこを何度も何度も舌で舐められて、羞恥に強張った身体がぐったりする頃にようやく口を離された。  身体を起した園田が自分の下着を取り去ると、そこにあてがった。 「梓」  名前を呼ばれて、閉じていた目を開いた。 「声、いくらでも出せよ」  眉間に皺を寄せた色気のある顔。その顔に手を伸ばした。頬を撫でて、その唇に親指で触れた。  園田にその指を噛まれて、「あ…」と声を上げると、唇を離して舌を絡められた。  引き寄せたい。その口付けが欲しい。 「んっ…」  なのに、園田のそれが下から徐々に入ってきた。中を直接広げるそれに、身体は震えて逃げを打つ。  腰を掴んだ園田の手に引き寄せられて、更に奥へと入ってくる。 「梓。声出せ」 「……あああっ……」  吐き出した息と共に力が抜ける。それを見計らって園田が最奥まで突き上げた。  衝撃に仰け反ると、その首に園田が口付けをした。  園田の手が腰から僕自身を掴み、腰の動きに合わせて擦りあげる。 「ああっ……あっ……だっ。園田ぁ」  呼ぶと園田は身体を倒して、腕の届くところに来てくれた。 「腕。回せよ」 「……んっ」  頷いて園田の首に両手を回した。肌が触れ合う感覚が快感を呼ぶ。安心感を呼ぶ。

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