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第32話 塗れたい気持ちの雨。
文化祭の二日目は予報通りの雨の日にりました。
雨ですから良いことあるといいのですが……。
「気分が良いです」
私は雨に片手を差し伸べて、掌に雨粒をのせました。
冷たい水の粒がポタリポタリと降ってきます。
とても気持ちの良い雨なので、私は傘をさして雨の中を歩きたくなり、早く家を出ることにしました。
そして何故か、杉原先輩に早く会いたかったんです。
そういえば、私は他人をこんなに気にしたことがあったでしょうか。
杉原先輩のことを考えると心が暖かくなりました。
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