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第37話

教室……ではなく、店内には順調にお客様が来ている様子で、忙しいそうなので裏方の手伝いをしようとコップに水を注いでいたら、皆さんから止められてしまいました。 (……私が何も出来ないと思っているのでしょうか?) そこまで私は世間知らずではないと思うのですが。 公立の中学も途中までとはいえ、通ってましたから家庭科の授業は受けていましたし。 (退屈です……) 何もさせてもらえないのは本当に耐えがたいものでした。 杉原先輩、早く迎えに来てくれないでしょうかと考えていたそのときです、 「叶いる?」 杉原先輩の声が外から聞こえました。 「笹倉には裏方に入ってもらってるんで」 ……何故嘘をつくのでしょう? クラスメイトは何故そう言うのかが、私には分かりませんでした。 ですが、クラスにいても何もすることがないので出てみました。 「笹倉さん!!出なくていいってっ……」 「どうしてですか?皆さん私には何もやらせてくれないですし、退屈です。それに、ここにいたらお邪魔ですよね?」 ここは正直に答えてみました。 「邪魔とか、それは思わないですよ」 「何故ですか?私、クラスのお役に立ててないですよね」 「朝に叶と会ってさ。何もすることないって聞いたから、誘いににきただけなんだけど?」 先輩が笑顔でそう言うと、 「……っ」 皆さんは何故か黙っています。 「叶、おいで」 「私行っても良いですか?」 するとクラスメイトの皆さんは、 「……叶さん気を付けてね?」 何を気を付けたらいいのでしょうか? 杉原先輩はにこっり笑顔で、『おいてっちゃうよ?』歩き出したので私は慌てて後を追いました。 「笹倉っ」 「……やっぱり敵わないのかな」 見送ってくれ皆さんが何か言っていたみたいですが、私にはよく聞こえませんでした。

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