「叶はどの映画観たいの？」 私は杉原先輩に言われて更に悩みました。 甘いこと考えてました。 見る映画は先輩が選んでくれるかと思ってしまってていたんです。 先輩オススメを聞く前に聞かれて、私はとても悩みました。 「うーん……」 「どれで悩んでんの？」 私は素直に答えました。 「ごめんなさい、……全部です」 そう答えたらお腹を抱えて笑われてしまいました。 映画館は平日なのに、混んでいました。 「うーん……」 「パッと選べる内容のがない感じ？」 先輩がそう言ってから私は更に悩んでしまいました。 全部っていうのは駄目ですよね……。 しかし私のこの行動が、また先輩を悩ませているのでは……？と私は思い、 「やはり先輩が選んでください！！」 言ってしまいました。 また間が出来てしまいました……。 私は本当に何をやっているのでしょうか。 杉原先輩をまた困らせてるはずです。 「あんまり大きいスクリーンじゃなくてもいいなら、リバイバルの映画館があるんだけど、行ってみる？ここより値段は少し安いし」 安いということはリーズナブルということですよね？！ それは今日はあまりお金をかけないで楽しむデートに合っていると思い、私は即決しました！ 「そちらの映画館がいいです！！」