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 好奇心で、赤城さんの乳首をつまんだ。  そうすると、赤城さんが慌てた様子で制止の声を出した。 「だっ、だめっ! ん、っ! そんなところ、触っちゃ――は、ぁ、っ!」  乳首をつねると、よりキツくナカが締まる。  快楽に耐えていたような赤城さんの表情も、分かりやすく気持ちよさそうだ。  口の端からよだれが垂れているくらいに。 「説得力がないので却下です」 「あっ、ふ、ん……っ! ふっ、あっ! ひ、どい――ひ、ぃう……っ!」 「気持ちいいのは、胸だけじゃないですよね?」 「あ、あっ! 奥は、まだ――ん、ぁあ……っ!」  乳首を弄る手は止めず。  奥を突くと、赤城さんの硬くなったペニスから先走りの液が溢れ出る。 「ヤッパリ……赤城さん、ココが好きなんスね?」 「やだ、だめ……ぁあ、っ! ふたつも、されたら――イ、く……っ!」  奥を、ズンと、遠慮なく突く。  それと同時に、赤城さんのペニスから白い飛沫が勢い良く溢れた。  ナカでは、俺のペニスをキツいくらいに締め付けている。  赤城さんがどれだけ感じているのか、訊かなくても分かるレベルだ。 「胸とお尻だけでイっちゃいましたね? ホント、エロい人ッス」 「や、っ。いじめ、ないでくれ……っ」  まだ、絶頂の余韻が残っているのか。  赤城さんはビクビク震えながら、囁く。 「こういうの、嫌いじゃないでしょう? ……ホラ、見てください。赤城さんのココ、また硬くなってるッスよ?」 「あ、っ! なっ、なんだか、本渡君……キャラが、変わって――ん、っ」  空いていた方の手で、赤城さんの濡れたペニスに触れる。  ソコはもう硬くなっていて、赤城さんがどれだけ興奮しているのか……文字通り、手に取るように分かった。 「赤城さん、どうしてほしいッスか?」  ゆっくりと腰を引いて、また、ゆっくりと腰を落とす。  赤城さんはフルフルと小さく首を横に振って、俺を見つめた。 「あ……っ。そんな、ゆっくりじゃ……いや、だ……っ」 「どうしてほしいのか、言ってくれないと。……俺、男の人とは赤城さんとしか経験ないんで、分からないッスよ。ね? だから、教えてくれません?」 「んん、っ! ず、るい……っ」  抜こうとすると、赤城さんは慌てたように締め付けてくる。  その様子が、愛しくて堪らない。 「言って、赤城さん」  乳首を、軽くつまむ。  ペニスの先端を、指の腹で撫でる。  そこでようやく観念したのか、根負けしたのか。 「ほん、ど……くん、の……っ」  赤城さんは真っ赤になって、言った。 「――本渡君の、精液……今日は、僕の……ナ、ナカに……出して、ほしい……っ」  予想してなかった言葉に、驚く。 (どこを触ってほしいとか、激しくしてほしいとか……そういうのを、訊いたつもりだったんだけど……ッ)  ――この人は、なんてズルい人なんだ。 「ホント、煽り上手ッスね……ッ! 分かりました、ナカに出します……ッ!」 「あ、っ! 硬い、本渡君のが、奥に……っ! んっ、はっ、ふあ、っ!」  細い体を揺すると、赤城さんの声が高くなる。  ナカの締めつけも増して、俺は赤城さんの耳元に顔を寄せて、半ば呻くように伝えた。 「赤城さん、出る……ッ」 「あっ、んん……っ! 僕も、また……は、ぁあ、っ!」  お互いの体が、ビクリと震える。  同時に達したんだと分かると、なんだか気恥ずかしい。  だけど俺たちは、メチャクチャ満ち足りた気持ちになっていた。 9章[ 告白とスタート地点 ] 了

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