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第1話 - ①

KYくんとその親友くん ■■■■■■■■■■■■ 「うぅ、……ぐすっ、うぇぅう」 「どうした、国(クニ)?」 「漢(カン)、お……俺、俺……っ、また振られたわぁああ! 友達やったら慰めろ~~ッ」 学生寮の部屋に飛び込んで来たコイツは大学で知り合った奴で 今の時間が草木も眠る丑三つ時だとか、俺もそろそろ寝ようとベッドに入った状態とかはまったく無視して 「なんでや、俺の何があかんッ! うわぁああんっ…、ぅ、うう」 俺に抱き着き号泣し始めた 「お前酒臭ッ!はぁ……今回はなんて言って告白したんだよ?」 「ぅぅ、今回はシンプルに言ったわ! 『君ぐらいの子やったら俺、付き合えると思う。だから、お願いします!』って…」 「で、その子は?」 「平手打ちと『最低』の一言」 「だろうな」 「そんな事言わんといて、慰めてくれ漢んんん!」 「あーー、分かった分かったから…よーしよし」 自分と同じぐらい体格をした背中をさする様に撫でて落ち着かせる 長谷 国晴(ハセ クニハル) 友達ではあるけど良い奴ではない ダチになったその時からこの考えは変わってないし 変わるどころか益々持ってコイツの言動は 「背中やなくって、頭撫でてや」 「………」 人をイライラさせる でも、俺は…… 人の親切をモッキリと折るこの空気読めないコイツを 好きだったりもする

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