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②
広い大学
大勢の人
授業やサークルでも入れば自然と友達が出来て……
と、当たり前の様にそう思っていた
その概念を軽くぶっ壊したのは……
「あーいたいたっ!ここにおったんかい!」
「は?俺?」
その時まったくの初対面だった国だった
全然知らない奴に声掛けられ突然肩を組まれて、この馴れ馴れしい態度の関西人に驚いていると
「やっぱカッケぇわっ、お前モテんひん?」
「は?」
「やから今日から俺と友達、なッ?あれ?ダメ?」
「いや、駄目…じゃねぇけど」
「おっし!!」
あれよあれよという間にダチ宣告
そして、腕をガッと掴まれて
「ほんなら、さっそく合コンに行こか?やっぱ女の子の気ィ引くには……ぶししっ餌、餌ッ!
いやぁ~今日は大漁かな、なんつって!」
今コイツ俺を見て『餌』って言いやがった
まったく悪気無くそう言った奴は
あ~そうそう……
と、何かを思い出したかの様に俺に振り向き…
「で、お前名前は?空木 漢(ウツギ カン)ヘェ~、けったいな名前やな。ほな行こか!」
名前を聞く前に合コン要員とかマジねぇ!
それからの付き合いだがコイツの、人の感情を逆なでる技術は凄まじく、よく首を絞められている場面に遭遇する
そんな国だから未だ彼女は出来ない上
すぐ喧嘩売られては追い掛けられたり……と、なると泣き付く先は
「漢、今日さぁ一緒に寝てええか?」
何故かいつも俺ん所
それがしょっちゅう続くもんだから
いつからか情が湧いたのか、ほだされたのか
気が付いた時には俺に向けて笑う笑顔にヤられていた
とは言え……
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