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③
「いい訳ねぇだろ。さっさと自分の部屋帰れ、……っておい国、ベッドに入るなっ潜り込むんじゃねぇ!」
「分かった分かった~、漢の小言は朝聞くから、ほなお休み~」
「俺で暖を取るな、そして寝るな」
「ぬくくて、ええわぁ」
コイツはっ
俺の気持ちも知らねぇで寝やがって!
好きな相手が同じベッドでしかもすぐ隣で寝てて、ムラムラしない訳がない
(襲ってもいいのかよ!!)
狭いベッドにちゃっかり自分の場所を確保した国を見て、ため息が零れる
コイツの自己中は分かり切ってはいるが、それでも憎めないのは…
くそっ
幸せそうな顔して…可愛いッ
惚れた弱みだと思う
だけど俺と国は友達
しかも男同士
さらに言えばコイツは女が大好きで
俺はいまだかつて女を好きになった事がなくって
国は俺の気持ちなんてモノはまったく持って知る訳が無…
「漢、まだ起きてんか?」
「ッ!!ど、どうした国?」
「明日の授業さぁ、漢は何時限目からや?」
「明日は……二時限目、だな。それがどうしたか?」
「あーーそれやったらマジ良かったわ!
俺、朝一授業やから間に合う様に起こしてな~」
ん?
二時限目って俺言ったよな?
で、お前は朝から……?
ゆっくり寝てていい相手に、なぜ朝一の授業に出るお前を起こさないといけない?
この空気の読めなさにイラッと来て
「国……やっぱお前出てけ」
「あだっ!!」
ベッドから突き落としていた
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