6 / 15
第2話 - ①
漢くんの妄想と現実の悲しき違い
■■■■■■■■■■■■
ピピピピッ、ピピピピッ
携帯のアラームが部屋に鳴り響く
学校、遅刻、起きねぇと…
そんな単語が頭ん中に浮かぶと同時に
重い….?
明らかに体に来る重みに、まだ活性化していない頭の中ではハテナマークが現れる
(何だ?腕も、足も動かねぇッ)
焦りつつもゆっくり開けた目に映ったのは…
「ん~~由美ちゃ~ん…」
「ッ!!!!」
俺を抱き枕の代わりの様に脚も腕も絡め、ガッチリ抱き付いて胸に顔を埋める国
が……
「由美ちゃん、ボイーンボイーン」
俺の胸に顔をグリグリ
腰をスリスリとすり付けて、馬鹿な夢を視ている
……のを、見れば
「起きれぇえええッ!!」
「痛ッッツ!あ、あかーーん!」
唯一自由の頭で頭突きをかます事ぐらいは許されると思う
暫く床でのたうち回っていた国を引きずり、一緒に大学へ行くのも日課だが…
「国、いい加減俺のベッドに潜り込むの、止めろ」
「え?なんでぇ?」
「なんでぇ?じゃないっ、何でもだ」
ハッキリ言って我慢の限界だ
ともだちにシェアしよう!