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②
「漢、小腹減った~、なんかあらへんのか?おっ、俺の好きなポッキー発見!」
「おい、勝手に……この、お前は」
あの後、ラーメン食べたら元気になると言って奢ってもらい、そのままの足で大学のすぐ近くにある寮に住む漢の部屋に転がり込んだ
マッタリするにはごっつエエとこで、ついゴロゴロしとうなる
「国……ほら、これで冷やしとけ」
いつの間にか用意したのか、漢の手には氷嚢の代わりとなる氷水が入ったビニールが握られていた
「腫れるとあとから痛くなるから、頬に当てとけよ」
「漢……おりごとう~ふぉんま漢はほー気ぃつぅこう、ん、な」
「……ひとまずポッキー食うの止めろ。つーか、それ以前にありがたいと思ってねぇだろ」
と、言いながらもまだ赤くなっている頬を気遣って差し出してくる
受け取った瞬間…
「冷たッ!!」
思ったよりも冷たくて、手が滑った
ビニールの口はしっかり縛ってあったけど、表面が濡れていて、落下した先はお気に入りのジーンズの上
「げっ!!あかーーんっうわっ、ベショッて濡れたし漢のアホーーボケーーッ」
「アホだぁ??人の恩を仇で返しやがって……てッ、ちょっ国!!?なに脱ごうとして、ぉおおお、おい!」
「はぁあ?濡れたから脱ぐに決まってるやろ!だって、このままやったら気持ち悪いし」
「だ、だから待てって国!だ、だ、だったらさっさと帰って着替えろ」
「はぁあ?こんなナリで往来歩いてみぃ、漏らしたって疑われるわ!」
「疑われてもいいだろ!」
「いいわけあるかい!くそっ…馬鹿にしおって~そこまで言いわれたらなっ、意地でも脱いでやるわッ」
男のパンツ一丁姿でウロつかれるのが嫌なんのは分かっとる
ここまで来たら売り言葉に買い言葉
「ふふっ~ん、どや漢!もうこれで追い出されへんやろ?」
「ーーーッこの…俺の気持ちも知らねぇで…お前はッ本当に空気読めねぇな。
あーー、たくっ……はぁ~、分かった。俺のズボン貸すからそれ履け」
Tシャツとボクサーパンツ姿で仁王立ちした俺を見て、漢がため息を吐き出した
そして、諦めた様にクローゼットを漁り出す
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