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④
気分的に今から自分のアパートに帰るんのは
ハッキリ言うて面倒
「ダメか、漢?」
「駄目だ、自分ん家帰ってから寝ろ」
「漢……ホンマお願い、今日だけ!」
「駄目だって言ってるだろっ、それに今日だけだった試しねぇだろーがお前…」
あくまで頑なな態度で険しい顔をする漢を揺さぶる事は出来ないか…
と、ピンと閃いた
「わ、分かった、分かったやから!今度約束破ったら1日、漢の言う事聞くし!な?な?
なんでも好きに命令しぃな!どや、エエ条件やろ?」
「え?1日好きに、ッッ」
やっぱ食いついた
こう言われたらどんな人でもグラつくって聞いたことある
「そう!漢の好きにしてええし。荷物持ちでも、部屋掃除でもなんでもまかせえ。なんならお背中流してからのマッサージなんてどや?」
「……ッ、そ、……理性が、いや、…」
またブツブツ呟き始めた漢が…
「っ、分かった…き…今日だけ…だからな」
折れた
チョロい
ベッドの隣で背を向けて寝る漢
ガッシリした背中からジンワリと温かい体温が俺を引き寄せて、抱き枕みたいでしがみ付きたくなってくる
温くて
安心する
一週間のうち半分以上、漢のとこに潜り込んでるせぇもあってか、隣に人がいるちゅー事がこの頃妙に落ち着く
(ぬくくてエエ気分…)
瞼がだんだんと落ちて行く
今日こそは加奈ちゃんとエッチする夢見れるかも…
おっきいおっぱい揉んで、腰いっぱい振って…
そんな夢見れたらエエなぁ~
………
……
そしてまだ日も出てない朝方
「痛っ、だぁああ!頭がっ、頭が……漢、なんやッ、今エエ所やったのになんで起こすんねん!つーか、まだ5時!?」
「国ぃいいッ、ぉ、お前今後一切俺の部屋出禁だ!」
「は?なんでやッ」
「自分の姿見て反省しろ!くそっ……」
真っ赤に染まった顔に怒りともなんとも言えない表情を見せた漢が、前屈みになってバタバタと部屋から出て行く
俺の姿?
なに言うてんねん、漢は…
あれ?
俺、イッて……
え?
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おまけ→
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