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青いポインセチアの花言葉 7

「十八も年下の教え子を好きになってしまったなんて、指導すべき立場の教授としてあるまじきことだ。これまでどんなに私が悩んできたか、辛い思いを抱えてきたのか、鈍感大ボケ野郎にわかってたまるかってんだ。なんだぁ、その顔は? 寝ぼけたツラしやがって。顔洗って、出直してこい!」  罵りながらも涙はさらに溢れ、とどまるところを知らない。  悲しいのかムカついているのか、何がなんだかわからなくなってきた。 「先生、あの、俺……」 「うるさいっ! キミが飛び降りないなら私がやってやる! 十万でも百万でも、幾らでも賭けてみろってんだよっ!」  ああ、冷静沈着がモットーの羽鳥準一はどこへ行ってしまったのか。  杖を放り出した様子に驚いた結城は本当に飛び降りるのではと、私の身体を羽交い絞めにした。 「放せ、このバカッ!」 「いいから落ち着いて」 「できるかっ」  ブチ切れ、暴れまくる私の唇は結城の熱いそれに塞がれた。 「もう泣かないで」  目の前の顔が涙で翳んで見えない。 「愛している」  人差し指で涙を拭い、彼は私を優しく抱きしめた。 「だから、俺の一番大切な人に飛び降りなんてさせないよ、絶対に」 「……お互い様だ」  ずぶ濡れになりながら、私たちはずっと抱き合っていた。

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