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偽りの窓の外 3

行為のあとコンドームを外し処理した男がタバコに火をつける。 「お前も吸うか?」 「いらない」 「そうだったな。お前、未成年だもんな」 ケラケラと軽い笑い声を発するこの男はマサルと言う。名字は知らない。 20歳の大学生ということだが本当かどうかも知らない。 「なぁ、アキトって何年だっけ」 「高3」 「受験勉強とかいいわけ?」 「別にお前に関係ない」 「お前って冷めてるよな」 そう言いながらまた煙を吐き出した。 別に冷めているわけではない。 自分の進む道は既に決めていてマサルに言われるまでもないだけだ。 周りは夏の始まりと共に受験色が強まってくる。 この夏をどう過ごすかで勝ち組か決まると尻を叩かれ、これが冬になればもっとピリピリ張り詰めた空気に変化していくのだろう。

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